ヘラマンタイトングループは、インフラ・産業設備、電気・電子機器、輸送機器など幅広い分野において、結束・固定・接続・絶縁・保護・表示をキーワードにした製品のトップメーカーとして歴史と実績を誇ります。お客様ごとのニーズにお応えした、カスタム製品の開発も行っております。
1935年の創業以来、お客様にご満足いただけることを最優先に、ケーブルマネジメント製品を中心とした革新的なソリューションをご提供してまいりました。
現在、ヘラマンタイトングループ全体での製品数は数万点以上にのぼり、世界10カ国以上に製造拠点を設けています。
また、世界39ヵ国で約5,400名のヘラマンタイトンの社員が働いており、どの地域でも高品質の製品とサービスをご提供することが可能です。
ヘラマンタイトングループ製造拠点
イギリス・韓国・シンガポール・中国・ドイツ・日本・ブラジル・フランス・アメリカ・ポーランド・南アフリカ・メキシコ・モロッコ
- 参考リンク
ヘラマンタイトングループ沿革
Paul Hellermannは、自転車のバルブに使用されていた小さなゴム管(虫ゴム)から発明のアイデアを得ました。
電線や、光ファイバーケーブルが通るあらゆる場所で、ヘラマンタイトン製品は使用されています。
当社は1935年にドイツで発明された独創的なアイデアから始まりました。今日では、電気・通信設備、社会インフラ、産業機械、自動車などのワイヤーハーネスや配線ケーブルの結束、固定、接続、絶縁、保護、識別、管理に使用される製品を製造・販売するグローバルカンパニーです。
創設者である Paul Hellermann が発明したケーブル被覆の保護を目的とした製品は、現在でもヘラマンタイトンの製品ラインアップに存在しています。
彼が1935年にドイツのハンブルグにおいて、Woods/Dunlop式の自転車バルブについていたゴム管(虫ゴム)から発想を得て発明した、Three-pronged pliers(三又プライヤー)やChloroprene rubber sleeves(ゴム製スリーブ)の販売を開始した時、現在のようなグローバルカンパニーに成長することを想像していたでしょうか。
今日では、ヘラマンタイトンといえば、高品質かつ幅広い製品ラインアップで、ケーブルマネジメントの専門知識を持ったエキスパート・ブランドとして、世界中のお客様から高い評価をいただいています。
1935 - 1959年
Hellermann Binding System(ヘラマン結束システム)から始まり、プラスチック製結束バンドまで
ヘラマン結束システムは、草創期のワイヤーハーネス製造者にとって最適な製品となりました。
1930年代初頭の電気配線はゴムで保護され、木綿糸で結束されていました。Paul Hellermann(1886–1958年)は、ケーブル末端処理の摩耗防止ゴム製スリーブの装着作業について、拡張させることで容易にケーブルに装着できる独創的なシステムを考案しました。
1935年にPaul Hellermann有限責任会社がハンブルクに設立されました。同社は三又プライヤーと各種サイズのゴム製スリーブ及びグロメットの製造・販売を開始しました。
1938年にPaul Hellermannは、Jack Bowthorpe(1905–1978年)との合弁によりイギリスへ事業を拡大しました。配線が複雑化し、技術の難易度が高くなる中で、Hellermann Electric 社とBowthorpe Hellermann 社は、戦後、急成長した航空宇宙や、自動車、電気設備などにおけるケーブルマネジメント技術のニーズに応えた理想的なソリューションを確立しました。それは着色されたケーブル保護スリーブに数字のマーキング・システムを業界で最初に導入したことでした。
1958年、Paul Hellermannはドイツとイギリスにおける共同経営株式をJack Bowthorpeへ売却しました。また、プラスチック製結束バンドの製品開発に投資する好機と判断し、プラスチックの射出成形と押出成形技術を導入しました。
1935年 | 12月14日にPaul Hellermann 有限責任会社をハンブルクのKirchenallee 57(ドイツ)に設立 |
1936年 | Hellermann Binding System(ヘラマン結束システム)の特許を取得 |
1937年 | Hellermann three-pronged pliers(三又プライヤー)の特許を取得 |
1938年 | Hellermann Electric 社をCroydonのPurley Way(イギリス)に設立 |
1940年 | 戦時中にBowthorpe Hellermann 社をオクスフォード(イギリス)に移転、ドイツの拠点はハンブルクのMoorende 6/8に移転 |
1942年 | 航空機用として初のrubber cable markers(ゴム製ケーブル識別マーカー)をオクスフォードで製造 |
1944年 | 爆撃の被害により、ドイツの製造拠点をハンブルクのGroße Bleichen 23に移転 |
1948年 | Bowthorpe 持株会社をCrawleyのGatwick Road(イギリス)に移転 |
1950年 | 透明プラスチックフィルム保護スリーブ、Twinlay Cable Marker(ツイン・ケーブル・マーカー)を発表 ドイツの事業拠点をハンブルクのHegestraße 40に移転 |
1952年 | Cheltenham Plastics 社を買収し、プラスチック成形事業をCrawley(イギリス)のHellermann Electric 社と合併してHellermann 社を設立、プラスチック製配線アクセサリの製品ラインアップを拡大 |
1955年 | カナダに事業拠点を設立 |
1957年 | Paul Hellermanは自社とHellermann Electric 社の所有株式をJack Bowthorpeに売却 |
1958年 | Insuloid Manufacturing 社(6年後に買収)が、初のナイロン製結束バンドをイギリスで製造 |
1960 - 1979年
結束バンドの製品化とTyton System(タイトン・システム)の圧倒的な成功
拡張可能なケーブル結束システムへのニーズに応え、Tyton Systemとカーベルラップが開発されました。
1960年代の初頭にBowthorpe Hellermann 社は、10年に及ぶ豊富なプラスチックの専門技術に基づき、プラスチック射出成形技術を急速に発展させました。そして、イギリス初の熱可塑性材料である66ナイロン製結束バンド製造の専門企業であったマンチェスターのInsuloid Manufacturing 社を1964年に買収しました。
当時の製品名INSULOK LKシリーズは現在も存在し、ヘラマンタイトンが製造・販売しているインシュロックタイの基礎となった製品です。
その一方で、チーフエンジニアのHeinrich Kabelが主導するドイツ側の電気事業は、Paul Hellermannの独創的なケーブルマネジメント製品のアイデアを継承しました。その成果は、1965年に発売したTyton System(業界初のストラップを連続で結束可能にしたシステム)の大成功で最高潮に達しました。
また、2年後にそこから派生し製品化されたカーベルラップとその専用工具は、現在でも販売されています。
1969年にアメリカ、1970年に日本にそれぞれ関連会社を設立する際には、Tyton(タイトン)の名称で会社登記されました。
1960年 | Hellermann 社のドイツ製造拠点をハンブルク郊外のピンネベルクに移転 |
1961年 | フランスとオーストラリアに事業拠点を設立 |
1963年 | 改良型三又プライヤーの特許を取得 |
1964年 | Insuloid Manufacturing 社(1933年設立)を買収し、インシュロック・ケーブル結束バンドの特許を取得 – これは現在のインシュロックタイTシリーズ(MSタイ)に採用されている基礎的技術です。 |
1965年 | 連続結束システムTyton System(タイトン・システム)を発表 |
1966年 | 南アフリカに事業拠点を設立、Insultite Helashrink(熱収縮式の保護チューブ)を発表、最初のアウトサイド・セレーションタイを発表 |
1967年 | カーベルラップを発表 |
1969年 | Tyton Corporation of America 社をウィスコンシン州ミルウォーキー(アメリカ)に設立、最初の接着タイプ固定アクセサリの特許を取得 |
1970年 | Tyton Company of Japan(タイトン株式会社)を東京に設立し、Hellermann do Brasil Industria e Comercio 社をサンパウロ(ブラジル)に設立 |
1978年 | Hellermann Electric 社をプリマス(イギリス)に移転 |
1979年 | ピンネベルク(ドイツ)の製造施設を拡張 |
1980 - 1999年
ケーブルマネジメントの需要がグローバルで拡大
結束、固定、識別に関する専門技術は、世界中の産業のあらゆる分野で成功を収めるための基盤となりました。
航空機、自動車、工業プラント、電気通信の技術的発展に伴い、ケーブル・ワイヤーハーネス部品への要求も飛躍的に増加しました。
主要市場向けに、カスタマイズ製品の開発と高度な熱可塑性プラスチック技術を採用し、さらに、国際的な成長を目指すために、前例のないグローバルな活動に乗り出しました。
1990年代末までに27か国に事業拠点を設立し、世界のどのエリアでも製品の供給が可能なように製造拠点や生産能力を拡充しました。
1980年 | ノルウェーで事業買収 |
1981年 | シンガポールに事業拠点を設立 |
1982年 | マンチェスター(イギリス)の6つの製造施設に倉庫を増設、スウェーデンに事業拠点を設立 |
1986年 | 兵庫県に製造拠点を開設 |
1987年 | プラスチック製チューブの押出成形事業をプリマス(イギリス)で開始 |
1988年 | フィンランドに事業拠点を設立 |
1990年 | 全自動結束システム及びエアー式結束工具を発表 |
1991年 | 自動車市場向けに、最初の特殊ケーブル実装用ブラケットを開発 |
1992年 | フランスに製造拠点を開設 |
1994年 | メキシコに事業拠点を設立 |
1995年 | イタリアに事業拠点を設立、最初の熱転写ラベル・システム及びTT1000プリンターを発表 |
1996年 | 香港に事業拠点を設立 |
1997年 | 中国に事業拠点を設立し、無錫に製造拠点を開設、さらにフィリピンとタイにも事業拠点を設立し、オーストリアCEEを買収、全自動結束システムAutotool 2000を発表 |
1998年 | アルゼンチンとスペイン、ポルトガルに事業拠点を設立、TipTagsを発表 |
1999年 | 世界各国の社名をHellermannTytonに変更(この時点で27か国に適用)、新しい製造拠点をマンチェスター(イギリス)に開設 |
2000年 - 現在
着実な成長、合併・統合及び主要産業への重点的な取り組み
今日、ヘラマンタイトン・ブランドは、高品質なケーブルマネジメント製品及びサービスと同義であると高く評価をいただいています。
世界中に展開されていた事業部門を同じ社名「HellermannTyton(ヘラマンタイトン)」に統一させることにより新しい時代が始まりました。
高品質なケーブルマネジメント製品の製造、サプライヤーとしての高い評価と熱可塑性プラスチック部品のカスタム開発パートナーとしての成功は、ヘラマンタイトンの成長を着実なものとしました。生産能力も世界各地に広がるお客様の需要に応えて継続的に増強しています。
ヘラマンタイトンは2013年3月にロンドン証券取引所に上場しました。2年後にDelphi Automotive Systems PLC(デルファイ・オートモーティブ・システムズ)によって買収されました。その後2015年12月にDelphi Electrical/Electronic Architecture事業部門の傘下に入りました。
2017年12月に親会社のDelphiがAptiv PLCとして再編されたことに伴い、最新車載システム向けケーブル組立品を開発するパワー・ソリューション事業部門の傘下に入りましたが、会社名は従来からのブランド名HellermannTyton(ヘラマンタイトン)で事業を継続しています。
自動車以外の分野である、航空宇宙、鉄道、白物家電、再生可能エネルギー、電気設備などでも、ヘラマンタイトンはケーブルマネジメント製品を提供する主要サプライヤーです。
2000年 | HellermannTyton Data UK(イギリス)を設立、デンマークに事業拠点を設立、トルネッシュ(ドイツ)に製造拠点を開設、ヨハネスブルク(南アフリカ)に製造拠点を開設、食品産業向けメタルコンテントタイを発表 |
2001年 | 無錫(中国)製造工場の生産能力を2倍に拡充、特殊固定製品EdgeClip(エッジクリップ)を発表 |
2002年 | 韓国に事業拠点を設立、ジュンディアイ(ブラジル)に製造拠点を開設 |
2003年 | データ・センター向けのネットワーク製品RapidNetシステムを発表 |
2004年 | 結束後に切りカスを出さないATS3080全自動結束システムを発表 |
2005年 | オランダとベルギーに事業拠点を設立 |
2006年 | Spirent PLC (かつての Bowthorpe ホールディングス)からの離脱と Doughty Hanson & Co. (イギリス)による買収 |
2007年 | 無錫(中国)の製造工場を拡張 |
2008年 | ポーランド、ロシア、インドに事業拠点を設立 |
2011年 | プリマス(イギリス)に製造拠点を開設 |
2012年 | 無錫(中国)に物流センターを開設 |
2013年 | ロンドン証券取引所に上場、ミルウォーキー(アメリカ)の製造施設を増設、EVO7結束工具を発表 |
2014年 | アラブ首長国連邦に事業拠点を設立、信頼性を高めた全自動結束システムAutotool 2000CPKを発表 |
2015年 | Delphi Automotive Systems PLC (現Aptiv PLC)に編入、韓国に製造拠点を開設 |
2016年 | Słupca(ポーランド)に製造拠点を設立、カノック(イギリス)に物流センターを開設、トルコに事業拠点を設立 |
2017年 | ノーサンプトン(イギリス)に最新のHellermannTyton Data 社の製造拠点を開設、メキシコのモンテレイに製造拠点を設立、ヘラマンタイトン・アカデミーをグローバルに導入、ラチェットPクランプ及びRFIDケーブルタイを発表 |
2018年 | グローバル・ブランド・キャンペーンMADE FOR REALを発表 |