結束バンドとは?
結束バンドの強度とは?
結束バンド(インシュロックタイ)は、主に複数のケーブルを束ね、整える配線材料です。
ヘラマンタイトンでは、品質を測る指標として、主に「ループ引張強度」や「単純引張強度」と呼ばれる「引張試験機を用いて、結束バンドに引っ張る力を加えたときに、どれくらいの負荷をかけると外れる、または破断するか」ということを表した数値を用いて機械的強度を評価しています。
インシュロックタイのループ引張強度とは、ループ状にして引っ張る力を加えた時に、どのくらいの負荷に耐えられるかを測定した、機械的強度の値です。例えば、ヘッド部のロック状態が維持できなくなって結束が外れる、またはバンド(ストラップ)部分が破断するなどの機械的強度を測定し、それをもとに製品ごとのループ引張強度値を設定しています。弊社では、引張試験機を使用し、SAE規格という陸上輸送・航空宇宙機器分野の国際的な規格(SAE AS23190B)に準拠した方法で測定し、評価しています。
総合カタログや製品ごとのデータシートになどに記載されている「ループ引張(結束)強度」値は、このSAE規格に則った下記の測定(マンドレル設定)方法にて測定し、評価された機械的強度値になります。
測定方法
引張試験機に、図のようなマンドレルという治具をセットして試験を行います。製品サイズに合わせた既定のマンドレルにインシュロックタイを結束し、試験をスタートさせると、上下に分かれたマンドレルの下部が下向きに既定のスピードで下がります。負荷に耐えられなくなったヘッド部のロックが外れたり、ストラップ部分が破断してしまうと試験が停止し、その時までの最大降伏点が記録されます。
結束工具の締め付け力
「インシュロックタイのループ引張強度」と「結束工具の締め付け力」は同じではありませんのでご注意いただく必要があります。
結束工具の締め付け力とは、結束工具を用いた結束作業時にインシュロックタイのバンド(ストラップ)のテール部を引っ張って被結束物を締め付ける力を意味しています。
インシュロックタイを結束する際の締め付け力は、インシュロックタイ及び被結束物の材質やサイズなどにより異なることがありますので、その設定にはインシュロックタイの特性・仕様を考慮の上、実際の使用条件を加味してお客様ご自身で必ず確認・評価をお願いいたします。