インシュロックタイの耐候性

インシュロックタイの耐候性

プラスチックの耐候性について

■耐候性
JIS K6900(プラスチック用語)によれば、「耐候性とは材料を光、風、雨などの屋外条件下で、暴露した場合の耐久性をいう」と定義をしています。
■劣化要因
プラスチックを屋外で使用するとき、最も劣化を引き起こす原因は紫外線であり、その他、温度、湿度、使用時の荷重、大気のオゾン、二酸化窒素なども材質の分子構造を破壊し、色調変化(色あせ)や強度の低下をもたらします。
■紫外線による影響
地球上に到達する太陽光は、紫外線、可視光線、赤外線の三つに大別され、この内最も波長の短い紫外線は、エネルギーの強さが大きく、プラスチックの分子構造を劣化させます。このプラスチックの劣化を引き起こす紫外線の波長領域は、290~400nmと言われています。
■耐候グレード
プラスチック材料を、屋外で劣化を抑え長期間使用するためには、紫外線吸収剤または紫外線しゃ蔽剤を添加することにより、効果を得ることができます。インシュロックタイ耐候グレード(黒色)は、各材質に紫外線しゃ蔽剤カーボンブラック(carbon black)を添加することにより、耐候性を向上させた製品です。
■耐候性試験
耐候性試験は大きく屋外暴露試験(outdoor exposure test)と人工促進試験(accelerated test)に分けられ、その中でも人工促進試験の場合、光源の種類また降雨装置の有無によるウェザーメーター(耐候性試験機)を使用しています。

【耐候性促進試験】

弊社の耐候性促進試験項目と条件は以下となります。

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耐候性促進試験機内取り付け状態
※画像は試験機のイメージです。

試験項目 条件
試験方法 JIS K7350-2 に規定するA 法に基づき、促進劣化試験を1000 時間行い、
その後ループ引張強度測定値による耐候性有無判定を行う。
試験機暴露条件 耐候性促進試験機:ス-パ-キセノンウェザ-メ-タ-(スガ試験機製)
ブラックパネル温度:63℃ 降雨サイクル:降雨18分/120分
ループ引張強度測定
条件
測定機器:米倉製作所製 万能引張試験機:CATY2001 
引張速度:25mm/min
判定基準 ループ引張強度宣言値の50%を上回ること。

【インシュロックタイの予測寿命】

ヘラマンタイトンの主な製品の材質別耐候性促進試験の結果を基にした屋外使用時の予測寿命です。
※総合カタログに掲載されている耐候グレードの製品は、以下の一覧表に記載されている製品以外にもございます。

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<ご注意!>
  • ●記載内容は耐候性促進試験時の外観変化の評価による予測寿命であり、耐候性能を保証するものではありません。
  • ●薬害や衝撃などの負荷がない状態となります。
  • ●耐候性促進試験は製品の耐候性確認のために有効な手段ではありますが、必ずしも実暴露条件と一致するものではありません。