インシュロックタイのライフ

インシュロックタイのライフ

インシュロックタイを安全かつ長期間ご使用いただくためには、適切な荷重・結束方法・結束径・温度・湿度環境下で、外的応力(衝撃)・グレード(特性)の誤ったご使用を避けていただくことが重要と考えます。 弊社ではインシュロックタイのライフについて、結束後の製品が置かれる 温度など繰り返しの環境を想定し、BK-1(標準グレード)にて以下の試験を実施しています。

図-2 温度サイクル試験

温度サイクル試験
■試験内容
インシュロックタイBK-1の温度サイクルによるループ引張強度測定
■試験条件
右記、サイクル設定の恒温槽にBK-1を110サイクル放置し、各サイクル経過後製品を取り出し、直ちに各引張強度を測定。また、110サイクル完了後、室温放置30分経過した製品及び初期設定量に再吸水させた製品にて強度測定を実施。

表-2 試験結果(BK-1標準品)

強度データはインシュロックタイ5本の平均値

サイクル数(S) 初期値 5 35 72 87 100 110 @1 @2
経過時間(Hr) 0 25 175 365 435 500 505 550 574
試験時環境温度(℃) 23 23 23 22 24 23 22 22 23
試験時環境湿度(%) 41 39 42 40 46 43 40 40 47
ループ引張強度(Kgf) 11.48 23.72 25.4 25.64 25.58 25.58 25.56 23.14 11.34
単純引張強度(Kgf) 8.04 14.4 15.08 12.58 15.6 15.22 15.5 14.38 8.48
単純引張伸び率(%) 163.04 14.38 14.82 14.84 14.14 14.38 14.58 24.28 116.62

@1:110サイクル完了後室温放置30分後測定
@2:110サイクル完了品を再吸収(強制調湿)し測定

■試験結果考察(表-2)

温度サイクル試験の強度変化及び製品吸水率の結果から、初期値に比べ5サイクル以降からループ引張強度・単純引張強度の増加が見られ、また逆に伸び率においては110サイクル完了まで低下が見られます。 この現象は、上限温度80℃環境時に製品の吸水率が低下したことと、低温環境時に取り出し試験を実施していることによる製品の表面硬化が影響しており、実際に110サイクル完了後の吸水率では、0.9%まで低下しています。 また、再吸水を実施した製品での各強度値は完全に初期値に戻っていることが確認できます。 インシュロックタイをご使用(結束)いただいてからの環境は様々であると思われますが、上記の結果、本ケースでは製品の吸脱水現象が発生しても弊社指定の使用温度範囲で外的応力(衝撃)などがない場合、製品特性及び母材(原料自体)に劣化・損傷はなく、長期にわたって強度が保持されるものと考えます。

■製品吸収状態

製品状態

吸水率(%)

初期値 4.5
110サイクル完了後 0.9
再吸水(強制調湿)後 4.0

<ご注意!>

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